Take’s diary

Macとマイコンに関すること--ワクワクの製作日記

ROBOX のDual Material Head キットがやっと来た。

思い起こすこと今年の1月半ば。

ROBOXの2色ヘッドをイギリスに注文したのは。それがやっと9月22日に到着しました。あー長かった ちょうど8ヶ月かかりました。

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                一見交換が簡単そうだが実は.....。

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       ちょっとノズルが汚れているノーマルヘッドとピカピカのDual Material ヘッド

 日本では先月あたりからCGコミュニケーションズさんが取り扱い始めたようです。

 3回ほど催促メールを出したのですが、自分たちもブログで書いているように、小さな会社なのでしょうがないですね。でも結構良心的な返信メールでした。

 Robox本体は、あまりにも売れすぎて(歯科大学が大量に買い占めたとか)イギリス国内では、本体もここ1ヶ月くらいBack Oder状態の様です。 

 届いたものは、ヘッド交換だけかと思いきや、完全なキットで、本体はおろかヘッドのベースまで分解して交換。部品内容を見て恐れおののいてしまいました。(上記写真右側の小袋と、中央のフレキシブルケーブルががクセモノ)

交換方法は動画を見ながらです。

   www.youtube.com

ケースのばらし方がわからなかったのですが、比較的簡単にバラバラになることがわかりました。ただし両側面に関しては力技が必要です。くれぐれもカバーを壊さないように

 バラして組み上げるのに、3時間くらいかかりました。結構重い本体を逆さにしたり、横に倒したりしながら分解していかなければダメなので、腰が....。中身を開けて気付きますが、まー良くできてます。大昔Civicのエンジンルームを改造しているような感覚。

 ROBOXはそもそもセンサーや、ステッピングモーターがてんこ盛り。Dual Material Head キットの組み込みは、規模の大きなロボットを作っているような感覚なので、私の工作欲求が解消されてしまいます。

 一番分かりにくかったのはヘッドのベースで、下の写真のフィラメントを通す2個の金属部品。これは2mmの六角ドライバを差し込んで、ネジ切りしていないヘッドベース部品の穴にかなり力を入れて固定します。見た目が円形なのに奥の方が6角形になってました。(ビデオを見ても何を使ってるのかわかんない)

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結局使った工具は

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 このほかにラジオペンチとROBOX付属のピンセット。右のドライバセットは上の金属部品を取り付けるためだけに購入(首が細く長くないとダメ)。

とりあえず完成したものの........

 電源を入れても内部照明すら点灯しません。本体の価格を考えると、サーッと血の気が引いていきました。こんな時は即電源OFF。焦げた匂いがしないのでとりあえずは大丈夫そう。

 しょうがないので、フィラメントローダー2個、ヘッドへ供給している信号線と電源を切り離し再度電源、すると 照明が点灯。

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         このLED照明が点灯したらひとまずすべての配線がうまくいっている合図

次に、フィラメントローダー再接続-->照明が点灯!!。

ヘッドコネクタ接続-->照明つかない。(ヘッドへの電源は不安なので点検が済むまで接続しない)

ってことでヘッドからみの問題なのが発覚しました。

 ため息をつきながら一番大変なヘッド部品のバラし。また本体の大部分をバラバラにしなければなりません。ヘッドベース(上の写真中ドライバ群の上の黒いプラスチック部品)の中身を付属のアルコールクロスで丹念に清掃。コネクタ類を再点検。特にヘッドに供給している電源は逆だとオシャカになるので再々点検。危なそうなヘッドとベースの接触部分も丹念に清掃。ドライバで少しゴシゴシ。一応全部組み立てないで、コネクタ接続。照明が...............ついた。

 動くこと間違いなし!! と自分に言い聞かせることに。やっぱどっかのコネクタがの接触がうまくいってなかったことになります。ですからこれからの方はこの辺りにご注意を。

 メーカーからの説明がありませんが、今回の経験上、どうやら電源スイッチを入れて本体内部のLEDが点灯するかどうかが成功の鍵のようです。

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2個目のフィラメントはもともと本体についているフィラメントホルダを延長しておんぶしている感じ。大概のサードパーティー製フィラメントが取り付けられそう。外部に別ホルダを置くと印刷中の管理(からまってしまわないように)やスペース確保が大変なんですが、これなら納得。

というわけで、この点検作業が+2時間。

  本体がかなり小さい上に、可動部が集中しているので、年寄りには一苦労。結構おもしろーござんした。

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       小さな空間にステッピングモーター5個。モーターの下にはCPU基盤

 おかげさまで、以前のヘッド修理と、今回の大改造で、次にトラブっても直せる自信がつきました。

 組み立て中は、けっこうせっかちな性格なので、かなりラフに扱っていましたが、ほとんど印刷物に影響がありませんでした。組み立て精度の正確さが要求される3Dプリンタですので、ここまで内部に変更を加える必要のあるキットをすべてのユーザー対象に販売していることを考えると、各部の自動調整機能にかなり自信を持ってるんでしょうね。

 取り付けたDual Materialヘッドは、ノーマルヘッドよりシビアな調整が必要なようです。特にキャリブレーションは何度も実行して、最良にするのがベターです。

 で、やっとなんとかなったパージマテリアルです。ヘッドに溜まった古いフィラメントを新しいものに変える自動機能ですが、ちゃんと交互に吐き出しています。

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ノズルアライメント(ヘッドのXY方向調整)試験も2色出力してました。

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 2色分けしたモデルを作るのがめんどくさいので、本体とサポートで、色分けしてみました。

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3Dプリンタでよく使われるこのモデルは、かなり意地悪に作られています。出力モードは、NOMAL。もう少し調整が必要。黒いところはサポートです。本来は水に溶けやすいサポート用フィラメントを使えば、普通の3Dプリンタでは不可能な造形もプリント可能となるはず。

 前にTグレースフィラメントを使った時、段差が極端でも美しいと感じるものができる経験をして以来、3Dプリンタに関しては詳細な再現性にあまり意味を感じなくなりました。

 プリンタの基本性能さえよければ、フィラメントを使い分けることと、モデルの作り方でいかようにもなるんですからねー。

 そういった点では、2種類のフィラメントを簡単に使い分けられるので、すごく楽になりました。

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一応前に使ったテストモデルをノーマル(右)とファイン(左)で出力。0.4mmヘッドになったので少し雑になるかとは思っていたが、感覚的には0.3mmヘッド比較してと大きな変化はなし。印刷スピードはノーマルヘッドと同じようでした。

前のヘッド簡単に使えるんでしょうか?。

 ヘッドの構造やフィラメントの送り出し方法が全く違うので疑問だったのですが、見事にパス。ヘッドを自動判別して、すぐにプリントを開始しました。ただしキャリブレーションは必要です。そうそう。ノーマルヘッドでは、使えるフィラメントは1種類だけです。でもこれで、当初の狙い通り3種類の太さが違うノズルを簡単に使い分けできることになりました。

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         左がDual Materialヘッドで右がノーマルヘッドを交換した時

 ROBOXを手に入れてから、他の機種の取り扱い説明などを冷静に眺めていますが、プリント開始方法、フィラメント挿入方法や調整も、改めてすごく簡単であることを感じています。

 唯一不便なのは、安全のためベッドが冷えないと蓋が開かないこと。また分解して鍵を取っちゃえばいいことなんですけど。急いでいるとちょっとムカついてきますが、今回はあーよかったということでおしまい。

 

                               では また。