TX2にJETPACK3.3をインストールしたので、最新のOF(Openframeworks0.10.0)をインストールしてみました。前にも書きましたがTX2には簡単にOFがインストールできません。OFを動かすには内部の変更作業が必要です。今回はソース変更等大きく分けて3つの作業だけで済みました。今回のOFバージョンアップはかなりTX2に向いているようで、0.9.8のようなキーボード入力時の不具合などは解消されています。またサンプルプログラムについてはgles(Pi専用のサンプル)以外は、高負荷のものでも問題なく動くようです。
OFのダウンロード
ここからlinux armv7 をダウンロードします。
https://openframeworks.cc/download/
解凍してフォルダ名をof_10.0に変更したとします。
次に必要ライブラリをインストールします。
sudo apt install cmake
of_10.0/scripts/linux/ubuntu に行き
sudo ./install_dependencies.sh
を実行します。前処理が必要だったのですが、10.0の場合はすんなりインストールスクリプトが実行できました。
修正点1
of_10.0/libs/openFrameworksCompiled/project/makefileCommon/config.shared.mk
を開き79行目
else ifeq ($(PLATFORM_ARCH),armv7l)
を
else ifeq ($(PLATFORM_ARCH),aarch64)
に変更。
修正点2
of_10.0/libs/openFrameworksCompiled/project/linuxarmv7l/config.linuxarmv7l.default.mk
を開き41〜48行目付近
#PLATFORM_CFLAGS += -march=armv7
#PLATFORM_CFLAGS += -mtune=cortex-a8
#PLATFORM_CFLAGS += -mfpu=neon
#PLATFORM_CFLAGS += -mfloat-abi=hard
PLATFORM_CFLAGS += -fPIC
PLATFORM_CFLAGS += -ftree-vectorize
PLATFORM_CFLAGS += -Wno-psabi
PLATFORM_CFLAGS += -pipe
4行にコメント記号を入れ(上記#)、
さらに69〜71行目付近
#PLATFORM_PKG_CONFIG_LIBRARIES += glesv1_cm
#PLATFORM_PKG_CONFIG_LIBRARIES += glesv2
#PLATFORM_PKG_CONFIG_LIBRARIES += eg
3行にコメント記号を入れて保存。
修正点3
OF0.9.8まではapothecaryというライブラリインストーラがあったのですが、最新バージョンでは入ってないので、以前TX2用のOF0.9.8用にコンパイルしたkiss、tess2ライブラリを所定の場所にコピーします。pocoは0.10.0から標準addonになったようです。
一応以前のものをダウンロードできるようにしておきました。この中からOF10.0lib.zipを選択して下さい。
解凍するとフォルダの中にlibkiss.a及びlibtess2.aが入っているので
libkiss.aは
of_10.0/libs/kiss/lib/linuxarmv7l
へ重ね書きし、
libtess2.aは
of_10.0/libs/tess2/lib/linuxarmv7l
へ重ね書きします。
最終スクリプトの実行
of_10.0/scripts/linux
へ行き
./compileOF.sh -j4
でOFのコンパイルが始まります。
今回はこれだけでOF0.10.0が使えるようになりました。
ZEDステレオカメラを接続してVideoGrabberのサンプルソースを実行中